ところが後日…。
　もう一枚ＣＤを入れたら、前のが出てくるのでは、と思いついて、重要度の低いＣＤを入れてみる。

　すると、「読み込み中」の表示が表れた後、音楽が鳴り始めた！
　不思議なことがあるものだ。沖縄民謡のＣＤは、ＣＤプレイヤーの部品の一部となって、それでプレイヤーは治ったのだ（それにしても変だなぁ…。ＣＤの読みとり面は下にあるのだから、その上からＣＤを入れたら…）

　それから更に半月後。
　またしても、別の重要なＣＤを、車のプレイヤーで聴きながら行くことに。
　慌ただしい出発である。
　ＣＤを挿入。すーっと吸い込まれる。いつものように音が鳴り始めるはず。
　ところが。
　うんともすんとも言わない。またしても、貴重なＣＤを車に食べられた。

　その夜、ふっと思いついた。ひょっとして…。
　まさしくその通りだった。ＣＤの機械の上にすきまがあって、そこに“吸い込まれ”ていたのだ。
　懐中電灯で照らしながら、奥の方に指を突っ込んで…、出てきました。沖縄民謡も、第２の大事なＣＤも、そして、さっき入れた３枚目も。

　分かってしまえば何のことはない。どうして思いつかなかったのだろう。